良い治療って何だろう? part 3

「良い治療って何だろう? part 3」

良い治療って何だろうということで、part1、part2とお話をさせていただきましたが、今回、このpart3では私の考える良い治療とは何かということの最終的な結論についてお話ししてみたいと思います。

私は歯科医師になって30数年になりますが、その間、たいへん多くの患者さんたちと触れ合ってまいりました。
その長い歴史の中で私が一番嬉しかったことは、私どものことを長い間信頼していただき来院してくださった患者さんたちと協力しながら、その患者さんの健康を何十年にもわたって守ることができたということなのです。

院長挨拶でも書かせていただきましたが、私どもの診療所では10年、20年という単位で健康状態を守り続けている患者さんが大勢いらっしゃいます。

この”患者さんの健康を守る”という大本命題ですが、歯科医師である私が単純に頭で考えるだけであるならば本当に簡単なことなのですが、いざこれを本気で実践し達成しようとすると実は極めて難しく、そうそう簡単にできるものではないということはすぐにご理解いただけるのではないでしょうか。
何といっても、患者さんの協力がなくては絶対に成り立ちませんし、私たち医療者側の知識、技術、人間性も大きく影響を及ぼします。
いくら健康を守りましょうと患者さんに伝えたとしても、私どものことを信頼してもらえなくては患者さんは絶対についてきてはくれません。

そういった、非常に難しい部分がたくさんあるにも関わらず、お口の健康しいては全身の健康を守るために、私どものことを信頼しついてきてくださった患者さんたちに心より感謝を申し上げたいと思います。

いい治療とは何かと問われたとき、私の究極の答えは”患者さんの健康を守ること”ということになります。

医者なんだから健康を守ることなんて当たり前と思われがちなのですが、生活習慣病を克服し健康を守り続けるということは、そんなに簡単なことではありません。
良い医療とは何かということを深く深く考え直すきっかけになっていただければ幸いです。